【No.8】表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 若林正恭
おそらくこの3ヶ月くらい、ずっとオードリーにハマっている。中京テレビ放送の口コミ番組、通称「オドぜひ」をYouTubeで見出したのに始まり、オールナイトニッポンを聴き、MCをしている「日向坂で会いましょう」を見て、若ちゃんのエッセイを読んでは共感ばかり感じている。どことなく顔を似ている気がするし。
というわけで、今日は3冊目となる若ちゃんのエッセイを読んでみた。キューバへの一人旅を綴ったものであるが、本を読んで考えたのが、若ちゃんが旅に出るきっかけともなった「父親」と、私の関係性である。
歳を経ることに、だんだんと父に似てきたなぁと感じる。普段はとてもおちゃらけていて冗談ばかりを言うし、どこか楽観主義で、物事をいつも前向きに捉えているところは、自分と大きく通じるところがある。
思えばいつも、父はいつも私の背中を押してくれた。小学校の頃にソフトボールをやっていた時は、いつも私の練習に付き合ってくれていたし、高校や大学進学、海外に出る時や就職活動の時も、いつも私の味方でいてくれた。
変なところにこだわりがあり、よく分からないポイントで怒るのもそっくりだ。そんな、よく似た2人が現在家にいるものだから、母はたまにものすごく疲れている時がある。ポジティブが2倍になるのもそれはそれでしんどいみたいだ。
ここで不思議だなぁと思うのが、私は昔、父のことを反面教師に捉えていたところがあるからだ。もちろん感謝の気持ちはあったが、公職に就いている父は、どうしても自分にとっては「安定志向の人」であり、少なくとも目指すべき人物像ではなかった。むしろ「こうなりたくはない」とさえ考えていたのに、知らぬうちに似ているものだから、親子とは不思議なものである。
エッセイを読んで、今から何か両親にしてあげられる事はないだろうかと、ぼんやり考えている。状況が落ち着けば、旅行にでも連れて行ってみようか。私の兄弟を含め、家族全員で集まる機会もなかなかなくなってきたので、オンライン飲み会でもしてみようか。そんな感じのことを考えている。